とりわけ世界最大の人口をかかえるインドや中国などの発展途上国がフロン・ガスを使わないですむように支援するためにも、こうした資金体制は必要でした。
気候を安定させるには世界のエネルギー経済の仕組みを変えなければなりませんが、そのための国際的合意の実現はずっと難しいでしょう。
現段階のスケジュールでは、1992年6月に開かれる「環境と開発に関する国連会議」で大まかな合意を得ることになっていますが、この合意が新しい世界秩序を占う最初の試金石となるでしょう。
これからは、第二次世界大戦以後の世界を特徴づけた軍事同盟に代わって、国をまたがる環境の脅威に対処するための環境同盟が、一般的で数もはるかに多くなっていくと思われます。
いくつかの例をあげると、ヨーロッパ諸国は地域の森林破壊を救うために共同で立ち向かえるし、バルト海に接する国々はともにその環境悪化を押し戻すために力を合わせることができるはずだ。
インド亜大陸の諸国は力を合わせ、ヒマラヤにふたたび森林を回復して、作物に被害をもたらす洪水を減らすこともできるでしょう。
西半球を移動する鳴鳥や、ヨーロッパとアフリカのあいだを移動する水鳥など、渡り鳥を保護するための南北間の同盟の必要性もますます高まるにちがいありません。